ストレス社会で高まる精神科医のニーズ


現代社会は仕事や学業で確実に、そして素早く結果を出すことが要求されており、過度のプレッシャーから精神的に不安定になる方が増えています。
さらに多くの方と日々接する仕事や人手不足で忙しい業界では、慢性的な疲労・睡眠不足・栄養不足などで多くの方々が精神病のリスクに晒されています。

これを裏付けるように1999年での精神病患者数は約204万人であったのに対し、2011年になると約320万人、そして2014年は約392万人と年々右肩上がりの上昇。
今後も精神病の患者数が増えるのは容易に予測出来ます。

患者数の増加により精神科医のニーズも増えており、医師の転職先としては最も有望な診療科目の一つと言えますよね。
このページではそんな精神科医のニーズについてまとめています。

ストレスから精神病患者増加

電通の社員が長時間労働から自殺した問題がクローズアップされ、社会問題となっています。
長時間労働による過労・睡眠不足・栄養不足・心理的プレッシャー等から、うつ病や統合失調症、双極性うつ病などの精神病を発症し、それら病気が原因で自殺するケースも少なくありません。

自殺により亡くなる方は毎年約3万人いますが、そのうち約4割が健康上の理由で命を絶っています。
ガンなどの大きな病気以外にも、うつ病や統合失調症などの精神病に起因する自殺も含まれており決して見過ごせない数字です。

うつ病は約半年の治療により寛解する傾向にありますが、長時間病気を放置していた患者は治りも遅く、さらに家族の理解がない、医師と信頼関係が構築できないなどの理由があると治療が進まない実態もあります。
社会はますます複雑になっており、人間関係も希薄になっている状況を考えると、精神病患者が増える事はあっても減る事はないと言えそうです。

超高齢化により認知症患者500万人超え

日本は65歳以上の高齢者が全人口の4人に1人を突破しており、世界でも類を見ない超高齢社会に突入しています。
そんな中増加している病気が「認知症」です。

高齢になると体全体が老化していきますが、脳も当然他の臓器と同じように老化していきます。
その結果発症するのが認知症で、現在有効な根本治療法はまだ見つかっていない不治の病。

脳内に特殊なたんぱく質が蓄積し、その結果病気を発症するとされていますが、高齢になればなるほどリスクがアップするため「80歳の女性の病気」などとも呼ばれています。
すでに認知症患者は全国で500万人を突破していると推測されており、患者数が1,000万人を超える日はそう遠くはないでしょう。

これらの疾患は今後も患者数が増加していくと見込まれているため、精神病医師のニーズ・市場価値はますます高まっていくと考えられています。

精神科医師の仕事内容とは

医師の転職市場の中でも多くの求人が出されている診療科目・精神科ですが、最近の実情としてはどのような治療を行っているのでしょうか?

精神科医では薬物療法やカウンセリング以外にも、行動療法や催眠療法、家族療法、森田療法など、多くの療法(セラピー)を行っています。
このページでは精神科医師の仕事内容についてまとめていますのでご参考にしてください。

カウンセリングで患者の状況把握

どのような病気でも基本は同じですが、まずは患者の問診で病名をつける事から始まります。
精神疾患の場合は、一度の来院で診断が付かない事もありますので「うつ病」と診断しても、その後の問診で「双極性うつ病」と診断が変わってしまうケースも。

またAクリニックでは「うつ病」と言われたのにBクリニックでは「統合失調症」と診断される事もあり、病名が変わると服用する薬も変わってしまうため、治療をしても十分な効果が得られない事もあります。
人によっては認知症とうつ病を、またうつ病と統合失調症を併発しているケースもあるため、カウンセリングや問診でしっかりと症状を見極める事が重要です。

そのためには精神科医師が一方的に喋るのではなく、患者の状態をしっかり聴いて判断しなければならないので、聞き上手の医師の方が就職に有利でしょう。
他の科目と同様に、きちんと患者の状況を見極める事が診断の基本です。

精神科での薬物治療

病名が付いたら、いよいよ薬物治療を開始します。
抗精神薬・抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬など必要な薬を処方しますが、薬には様々な種類があり個人によりどの程度薬が効くのか分かりません。
そこで最初は薬の量を少なくして様子を観察。
あまり症状が改善していなければ処方薬の量を増やす、飲む回数を増やすなどの処置を行う事が多いです。

薬物治療で難しいのは副作用です。
最近では新薬も登場している為副作用リスクは昔ほどではありませんが、抗精神薬や抗不安薬を服用した後に気分が悪くなる、吐き気がするなどの経度の副作用が起きる事は日常茶飯事。

また長く服用し続けると体重が増えたり、生活習慣病になりやすくなる薬もありますので、定期的な血液検査や体重測定などが欠かせません。

人気のある精神科クリニックは一日に100名前後の患者が押し寄せることもあり、医師が一人で対応していると仕事量が増えてしまい処理しきれないという話をよく聞きます。
そのため看護師にある程度問診を任せる、医療的措置を行ってもらうなど分業をする必要があるでしょう。

各種セラピーを行う精神科医

精神科医の中には、薬物療法以外にも各種セラピーを取り入れて他のクリニックと差別化している方も。
家族療法や森田療法、行動療法などの各種セラピーを取り入れる事で症状の回復が早くなる、本人の気持ちが前向きになる、癒されるなどのメリットがあります。
ただ100%の効果が期待出来るわけではないので、患者に期待させすぎない事が大切です。